家に新しい茶樹が届きました。
苗というより少し成長させたもの、品種は青心大有が主になります。

お茶の樹
以前お伝えした台刈りした翠玉の畑の冬茶と、冬片の出ている金萱の畑は製茶するかどうかまだ決めかねていますが、一通りの冬茶の作業は終わっているのでこれからは畑の管理などが主な仕事になります。

この冬の作業としては
新しく金萱の畑を0.5ha程作る
死んでしまった茶樹の植え替え
畑へと続く道の整備
春茶に向けて雑草を一度根からねこそぎとる

この他にも工場内の整備やら色々とあり忙しくなりそうです。

今日届いた茶樹は主に青心大有の死んでしまった茶樹の植え替えに使うものです。
以前、「青心大有って難しい。。」という記事の中で取り上げたように青心大有というのは管理が難しく、一つの綺麗な畝になることはほぼありません。
今回取り寄せたものはその畝の空いてしまった場所に新たに植える茶樹ですね。
上の記事の写真でもわかるように、幾ら管理がよくても成長過程で割と多くのものが息絶えていきます。

僕がこの農家にいるから過大評価しているわけではありませんが、うちの畑の管理技術・概念は台湾国内でも数えるうちに入るものだと思います。
その農家でさえも管理に苦労する品種ですから、他の方の畑をみると結構すごい事になっていたりします。

茶畑
これがうちの青心大有の畑。

他の畑そしてこちらが他の方が管理している青心大有の畑。

見にくい写真ですが、他の方の畑は恐らく日本のお茶農家さんが見たら「えっ?」と思うぐらいに畝として成り立っていないし、茶樹もやせ細ってスカスカに見えると思いますが、どちらかと言えばこの状態の茶園の方が多く見られます。

緑茶、烏龍茶、東方美人、紅茶とどのお茶にしても個性があり、ウーロンも強く、味、香りも素晴らしい品種ですが、管理がうまくできないと収量がかなり落ちます。
これが東方美人を作る地域以外で青心大有がなかなか普及しない原因でしょう。
東方美人の恩恵を受けられるのであれば植える価値はありますが、ウンカがそれほど発生しない地域では管理がしやすく収量が多い他品種を植えた方が利益につながりますからね。

裏を返せば昔からある青心烏龍やわりと最近の翠玉や金萱が台湾の広い地域で作られている意味もわかりますね♪

 

さて、本題の植え替えですが今日は天候が悪く出来ませんでした。
実は今月初めに台湾に戻ってから1日も畑に出ていません、というか、出られていません。

毎日小雨のような雨が降ったりやんだりで完全に天気がおかしい状態が未だに続いています。
そして畑が赤土なので車を入れてしまうとタイヤがはまってしまったり、無理に畑を掘り返すと赤土なので塊になってしまい、後々大変なのでタイミングを待っています。

その間、家での作業はありますが、さすがに少なくなってきました。
唯一の救いは製茶時期は茶樹の成長に人間が合わせて摘採などを行わないといけないのに対し、今みたいな製茶のない時期は人間の都合に合わせて仕事を進められることですね。

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