本日は急遽青心大有の刈り取り。

本来なら翠玉を終えてから青心大有に入るのがパターンですが、茶葉の熟度やその日の天候などによって多少入れ替えがあります。

青心大有2012年春茶新芽

葉の色、艶、開き凄くいい状態です

茶葉の刈り取り

通常3人で行う刈取り、うちは僕と相方2人だけで…

青心大有の畑

今日刈取った青心大有の畑、畝間はフカフカで歩くと5〜10㎝埋まります

青心大有はうちの畑で一番の面積の広い品種。
東方美人の産地であり、それを中心に畑の管理や品種を考えていくのでやはり一番多くなります。

少し余談ですが…
東方美人と言えば一番の適正品種はやはりこの青心大有。
他のものでも勿論作れますし、良いものはあります。
半世紀程前は青心大有、白毛猴、青心烏龍など色々なものがよしとされていました。

しかしその中で評価を受け続け、今でも一番の適正品種とされるのが青心大有です。
青心烏龍では殆ど作られなくなり(ここにはかなり複雑な背景があります)、白毛猴は台茶17号白鷺にその遺伝子を譲り、17号は現在適性品種の一つとなっています。
そんな中で青心大有だけが唯一その地位を守り続けられたのは華やかな香りと蜜香とのバランス、独特のコク、これが圧倒的に支持されてきた理由でしょう。

青心大有の東方美人

青心大有の東方美人が絶対的評価を得る中で何故新興茶区ではこの品種がないのか…理由があります

最近、新興茶区などで軟枝烏龍や、青心烏龍などで東方美人が盛んになっています。
以前にも書きましたがその土地には本来メインになる茶、品種がある為にそのような品種で作る東方美人ぽいものが多く出回っています。
しっかりしたものが作られていれば特に品種は関係ないとも言えるでしょう。
しかし無理くりな理由をつけ到底東方美人とは言えないようなものが多過ぎます。

ネットが影響力を持つ時代になった為、そのような売り方は増えるでしょう。
新興茶区や青心大有以外のものはダメという馬鹿な考えではなく、売る側はちゃんとした歴史的、地域的背景、「東方美人とは何ぞや」という部分を理解して伝えて欲しいと感じます。

烏龍茶を作るのに適した生葉

今回も烏龍茶を作るのにはかなり良い状態の生葉がとれました♪

さて話は戻ります。
写真は青心大有の生葉と日光萎凋の風景。
昨日までの翠玉と比べ、葉は細長く少し硬いのが特徴です。

品種によってかなりの違いがありますね。
今日のものも芽が開き、葉の熟度もなかなか良いものです。

しかしここの畑は植えてから年数がたっていない畑。
青心大有の特徴として、まっすぐ縦に枝が伸びる傾向があるので、機械で刈り取る時には他の品種よりも難しさを感じます。

現在はまだ室内萎凋の最終段階前、恐らく殺青が出来るのは朝方6時ぐらいでしょう。
明日も晴れれば昼間から刈取り…仮眠以外寝る時間なし。。
いよいよまともに寝られない時期に入ってきました。

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