四季春の秋茶に軽い焙煎をかけました。

四季春の茶葉
焙煎をかける理由は

四季春(手摘み) テイスティング
四季春(秋茶手摘み)再テイスティング

こちらの記事をご覧になって頂ければわかると思いますが、今回は厳密に言うと焙煎というより乾燥です。
前回のテイスティング時に茎からの水分が出てきていることは報告しました。

茎部分は香りが強いものですが同時にえぐみもかなりあります。
焙煎には色々な目的がありますが、今回はこのえぐみや葉に残る渋みなどを徹底的に取り除いていくのが目的です。

四季春(手摘み) 秋茶 其の一
四季春(手摘み) 秋茶 其の二
四季春(手摘み) 秋茶 其の三

以前の記事をお読み頂けば製茶工程や茶葉の形状などもわかると思いますがこの四季春は通常の発酵度よりかなりあげて作っています。
だいたい30~40%の発酵度です、おおまかなくくりだと中発酵になりますが、その中でも浅め、軽~中発酵の間ぐらい。

製茶後のブログでうまく出来た事は報告していますが、実は製茶中はどちらに転ぶかわからないといった状態でした。
決して製茶がうまくいっていなかった訳ではなく、四季春の品種特徴がどの発酵度まで持つかという心配があったからなんですね。

中国茶八仙の中でも取り上げましたが、四季春は個性の強い品種ですがウーロンが強い品種ではありません。
軽発酵で品種特徴がよく出るのでそこを越えてどこまでいけるのか不安だったわけです。
ただ、生葉に東方美人に見られるようなウンカの吸汁の影響があり、甘口になるのはわかっていたので発酵度が少しある、いわゆる蜜香烏龍にしたいと。。
結果見事に成功したわけですね。
見にくい写真ですが、白毫が多いのがわかると思います。

烏龍茶の焙煎
さて、実際に焙煎を入れていく作業ですが、今回は普段よりも気を使います。
白毫を目立たせる為にあえて丸めず、文山包種茶のような形状にしたわけですが、葉が開いた感じに近いので単純に考えて丸めてあるものより火が通りやすいのはわかると思います。
この状態で普段通りの温度で焙煎(乾燥)をかけると蜜香も四季春も関係のないただの焦げ茶になってしまう可能性があります…。。

実は製茶後に
「これ丸めても丸めなくてもいいけどどうする?」
と聞かれ僕は
「白毫が目立つから丸めるよりこのままの方がいいら!(静岡弁)」
と答えてこの形状になったわけですが、ここに来てこんなに神経を使うことになるとは思ってもいなかったので少し後悔しました、笑。

そんな経緯で普段よりも更に温度を下げていれていきます。
このお茶がいい出来なのは散々伝えていますが、これは自分達が思った以上の出来で焙煎中も甘い香りがずっと家中に漂っていました♪

一人のお茶好きの人間として、自分達が作ったものでも他の方が作ったものでもおいしいお茶に巡り会えた時は凄く嬉しく感じますが、一農民としてすごく嬉しく感じるのは今回のように焙煎時や製茶工程の際に出るいい香りを楽しむ事ができるということ。
中国茶や台湾茶では聞香(もんこう)といってお茶を飲む際に香りを楽しむわけですが、家での状態を例えると大きな聞香杯の中にずっと入っている感じ♪

ただ実際に30代のおっさんが聞香杯に入って満面の笑みで
「いいねー!いいねぇー!!今日の四季春ちゃんぐいぐい来てるよぉーっ!!」
と一人で盛り上がっている絵づらを想像すると、ただの変態で衝撃的な気持ち悪さですね、、いい例えではなかったかもしれません、、汗。
という事で、強引にテイスティングの報告へ移ります、笑。
飲んだ感じほぼ98%完成系です、まず最初に四季春の味がしっかりと口の中に広がっていきます、熱々だとわかりづらいのですが、少し冷まして飲むと甘みも強い。
ハッキリとした個性と強さがあります。

 

四季春の水色
ただ、、
前のテイスティングで報告した青臭さからくるザラつきが舌の上でほんの僅かですが感じられます、殆どわからないくらい。。
この状態で出しても他に負けない絶対に良いお茶なのですが、やはり気になってしまうので2~3週間ぐらいおいてからもう一度軽い乾燥をいれてこの部分を飛ばし「文句なしっ!」という状態にすることになりました。

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