本日は昨日の翠玉の仕上げに入り、また新しい茶葉を摘んでいたので新たな東方美人作り。

一番のピーク時に入り、少し忙しくなってきています。

そんな中で家にお客さんが来ました、僕は初めて会う方でしたがどうやら新竹の方のよう…

東方美人の鑑定

新竹の方からお客様が来て自分の作った東方美人を持ってきた流れで…

その方が自分で作った今シーズンの東方美人をもってうちに…。
あいにく僕は忙しい時間だったので軽く会釈しただけだったが、持ってきた東方美人を少しだけ置いていったのでうちで出来上がったばかりの翠玉の東方美人と比べてみた。

水色の比較

左:うちの農家  右:新竹の方のもの 微妙に酸化度(発酵度)が違います

鑑定杯にいれて5分、茶を見ていきます。まずは水色

葉底の様子

左:うちの農家  右:新竹の方のもの


そして葉底。

恐らくこの葉底などをお店などで出されてみたら、多くの方が右側の新竹の方のものを選ぶと思います。
ちなみにこの色の違いは使う乾燥機などの問題で出ていたりする部分もあります。
公平に見て、ここの色だけを見るとうちで作ったものの方が負けですね。

しかし、実際に口に入れた時の味、香り、蜜香といわれるものはうちの方が勝っています。
酸化度(発酵度と呼ばれます)は新竹の方の方が少し低め、水色にもそれが表れています。

この後、もう一度この葉で鑑定杯を使いだして比べてみました。
うちのものは香り、味ともまだ出るのに対してもう一方はもうスカスカの状態でした…。

総合的に見て軍配はうちのものだと言えるでしょう。
新竹の方のものはコンテストを意識して仕上げていったもの、それに対しうちのものはコンテストの採点を考えずに純粋に香り、味を追及したもの。

しかし、これを同時にお店で出され1~2煎飲んで選ぶ状況にあたったらお客さんの反応は別れるでしょう。
見た目で選ぶ人、内質をちゃんと見れる人、そして好みも…

今回の鑑定は茶を考える上でとても勉強になるものでした。
そしてこの農家で勉強し始めて5年、現場で経験を積み色々とみていく中で「僕の伝えたい東方美人」という像が少しずつはっきりと見えてきました。

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