東方美人の発酵度はおおむね60%後半~70%代である。
発酵度の浅い東方美人があるのはご存知でしょうか?
ネットなどで調べてみるとちらほらそんな情報もあったりする。
実は発酵度の浅い東方美人、通常のものよりもかなり難しい。
たまに話題集めの為に市場に出るものは発酵度は浅いものの渋味が抜き切れていなく、ザラつきがある。
まぁ、この手の話題集めはどの世界でもあることなのでコメントもする必要はありません。。
単純に発酵度を下げて同じ工程をすればできるものではない…。
そして、関係者の方に聞いたところによると、発酵度の浅い澄み切った東方美人を作れる方は今のところ、恐らく数人しかいないだろう、自分が知っているのは2人だけという…。
そして知っている2人とも、既にお茶作りをほぼ引退しているという事実。。
農家に入って烏龍茶、東方美人、紅茶と色々作った中で、はっきりいって東方美人の製茶の難しさは群を抜いている…
通常の烏龍茶を作る技術・知識の上に更に応用して求められるものが多い。
大きな葉より東方美人を作る小さい葉の発酵度をコントロールするのはかなり難しく繊細な作業であり、プラス畑の管理技術までも問われる。。
東方美人の名手と言われる方は数多くいるが、その方たちをもってしても難しいというのが発酵度の浅い完全に澄み切った東方美人です。
この現状を考えれば、市場に出てこないのは納得できる。。
この写真は2人のうちの1人の方にお願いして運よく頂いたもの。
自分で飲む為に作ったもので量も少ない為に誰にも売っていないものです。。
発酵度が浅い為に通常の東方美人よりも口に入れた瞬間の香りのインパクトは少ない。
しかし独特の蜜のような甘みと、ザラつきのない完全に透き通った味、喉ごし。
強い主張をする訳でもないのだが、口の中の甘みと残り香は本当に素晴らしい。
日本でも台湾でも、インパクトの強いお茶はわりと人気がある。
そういう点を見るとこの東方美人の凄さに気づく方というのはわりと少なくなると思うが、このようなものこそ製茶工程の難しさを知る自分が扱いちゃんと伝えたかったりするお茶でもあります…。
この東方美人を作れる方は教えて頂いた2人だけ、しかも引退している…。
かなり難しくはなると思いますが、今年の東方美人で頼み込んで是非このへんのものを届けられるように交渉していきます♪
2 comments
アーメイ says:
2月 28, 2012
こんにちは。
>東方美人の発酵度はおおむね60%後半~70%代である。
この発言の根拠はどちらから?
差し支えなかったらご教授ください。
店主 says:
2月 29, 2012
ご質問ありがとうございます。
これは現場にて東方美人を製茶し、市場を見ている観点からですね^^
市販されている範囲、一般的概念でという意味でおおむねこの範囲に収まっているということです。
東方美人のおおまかな概念としての意見であり、更に発酵度の浅いもので東方美人の特徴を有するものの存在はブログにて明記している通りで、店主自身それを東方美人と認めており、評価しています。
逆にアーメイ様の個人的な明確な見解があるようでしたら、失礼ですが、ご本名を名乗った上での発言とご教授をお願いいたします^^