本日はあいにくの雨という事で畑の作業はお休み。

忙しい時期は雨の日でも色々とやることはあるのだが、今の時期は特になし。

このような日は部屋で本を広げてひたすら茶を探っていきます。

勉強

日本の茶園管理・製茶に関する本を見ながら烏龍茶のお勉強です

ちょうど数日前、お世話になっている方から紹介してもらい日本から取り寄せた二冊の本。
日本の茶園の管理方法と製茶関係の本です。

台湾の東方美人をメインとする農家で勉強していて日本の本?と思う方もいるかと思いますが、畑の管理概念において違いはほぼないでしょう。

製茶に関しては以前に「日本茶や和紅茶に台湾茶を応用するにあたって」などで取り上げました。
その中で日本の「蒸し」と烏龍茶における「酸化(発酵と言われます)」、これは対極の方向へ進んでいると書きましたが、これはそれぞれのお茶が求める部分が違うからですね。

茶に対して求める部分や、生葉の状態、それに対応する為に工程や機械の種類が違うだけであって、
作業工程や使う機械・道具に関しての違いはありますが、その意図するところ、目的にはかなりの共通項があります。

緑茶と青茶(烏龍茶)と差別化するのは、特徴も違い国も違い、尚且つ消費者にわかりやすく提案する為には必要なもので、それは当然あるべきですね。

ただ「茶」として成り立つかどうかを見極める点においては見るべきところは一緒だと、僕個人は日本茶においてまだ勉強不足ですが、お世話になっている方と話していても感じています。

日本や台湾、大陸など国をまたいで作られているので、特別な目で見てしまいがちですが。
「茶」としてだけ見てみると、日本茶も台湾茶も、一つの地方茶なだけであって大切な部分は変わらないということです。

ですから、特殊な部分はあるにせよ、日本の茶業者さんで茶をよく理解されている方は烏龍茶であってもその良し悪しは判別でき、逆もまたしかり!だと思っています。

では、何故日本ではなく台湾で勉強しているのか聞かれそうですが…
単純に若いうちしか海外でゆっくり勉強できないだろうという点と東方美人という茶のおかげで、かなり原始的な茶園が残っていたというのがあります。(詳しくいうと原始的というより、そこに色々な考えが持ち込まれ特殊な有機農法になっていますが…)

現代の多くの茶園はこのような原始的なものから、人間の工夫や科学の発達、生産の効率化などによって徐々に変化していったことは想像できます。
その元、ゼロに近いような茶園で土作り・畑管理を勉強しておけば現代の茶園を見た時に足したり引いたりすることでその意図や意味がわかりやすいからです。

東方美人という特殊な茶に興味があったのも事実ですが、それを含め畑から製茶まで勉強するのに、とても良い環境があり、人も含め、その縁に恵まれたからですね。

たまに勘違いされますが…
安易に東方美人や烏龍茶を作る技術を学んだり、作りたくて来ている訳ではありません。
初めて訪台して5年、その時から製茶にもかかわってますが、普通レベルのものならまだしも高いレベルの茶は畑の理論や製茶工程の意図を完全に把握した上で更に経験がないと作れませんからね。

しかし…
取り寄せた日本の本、まだ全ては読んでいませんが、簡潔にわかりやすくまとめられていて、読みやすく勉強になり、僕のブログとは大違いですな。。。

本を紹介して下さった方に感謝です。

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