自分一人で全ての工程を進めていった冬片。

そのテイスティング結果の報告です、出来上がりの状態は「自作冬片が完成しましたっ!でお伝えした通り。

理由があり見た目は悪いが出来はいかに…??

冬片の茶葉

白茶や工芸茶のようにある程度お湯につけこむ…

まず飲み方を考えてみたが、揉捻機を使えず手揉みでしかも短い時間だった為、味は多少薄くなると予想して白茶や工芸茶のように漬け込む形で抽出することにしました。

冬片のテイスティング

一枚一枚の茶葉が広がりとても綺麗です♪

お湯を入れてみて…なかなかこういう飲み方もいいなと思いました♪
ちゃんと揉捻を入れた葉では抽出が早いのでこういう形では飲めませんが、こうやってお茶の葉が広がるのを見ると何故か心が安らぐものですね。

5分ぐらいはつけておかないと味はよくでないだろうと思いつつ、気になってしまいお湯を入れ30秒ぐらいで少しコップにとって飲んでみました。。

金萱の香りはよく出ていて口に入れた瞬間に甘口が広がります。
味はまだ抽出出来ていませんが、正直…予想以上の出来上がり、飲み終わった後のコップをかいでも甘くいい香りです。

5分程漬け込んで再度テイスティング、味も薄口ながら金萱の特徴がしっかり出て主張し深みもある、飲み込んで30秒ぐらいすると喉元に香りが戻ってきます。
この飲んだ後に喉元に戻ってくる香り甘みを甘回(ふぇいかん)と呼びますがこれぞ烏龍茶の醍醐味。

この回甘、戻ってくるものは品質の高い証拠。
そして遅いものだと1分ぐらいしてから戻ってくるのですが、この30秒ぐらいで戻ってくるのがとても気持ち良い。

一口飲んで口で味と香りを楽しみながら飲み込み余韻に浸っている時に喉元に戻ってくる。
一口で二度楽しめる、一分ぐらいで返ってくるものだと僕の場合はだいたい待ちきれずに二口目を口にしてしまうので…笑。

金萱の特徴を出し、尚且つ冬茶の良さをいかす為に軽い発酵で甘口に仕上げる

一応、これが今回の僕の目標だったのですが、自分の中では合格点です。
ショウリンもこの出来には満足していたので過大評価ではなく、本当にいい烏龍茶になりました♪

製茶自体はうまくいきましたが、それ以前にやはり畑だな…と思いました。
冬茶が終わった後は肥料を入れていないので、揉捻の問題以前に味が多少落ちるんじゃ…という予測でした。
でも作ってみるとそれを全く感じさせません。

やはりこれは茶樹自体が非常に強い証拠、そしてそれは普段から絶対に手を抜かずに土作りに拘っていること。。
その大切さを改めて思い知らされました。

やはり製茶技術云々の前に生葉を最高の状態で育てあげないといいものはできません。。

いいことづくめですが、もちろん課題もあります。
一人で製茶したとはいえ、要所要所でショウリンのアドバイスを求めました。

農家に通い始め、住み込みをし…勉強してきた時間は4年。。
でも、まだまだ短い時間です。
土作りの大切さを学び、製茶もしていき、矛盾のない一貫した概念を学んでいますから、製茶工程や葉の状況において理論的に自分の頭の中である程度消化・解決はしていけるようになりました。

でも、製茶時の香りの判断など感覚的な部分ではまだまだです…これが今後の課題。
ここの部分はやはり経験を重ねていくしかありません。

さてさて、この冬片ですが結局トータルで600gもないんじゃないかという量…
元々売る目的で製茶していませんから売る気は更々ないのですが…
ネットショップの準備が整ったら初回のお客さんにプレゼントしようか、それともブログを読んで下さってる方で欲しいという方やお世話になっている方などに配ろうか…
ただかさばりすぎてますし…悩むところです。。

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