青心烏龍、台湾茶好きの方なら耳にした事がある名前でしょう。
この青心烏龍、おそらく台湾国内の品種で一番の優良品種でしょう、日本茶に例えるなら「やぶきた」になりますね。
優秀な品種で味も香りも申し分ありませんが、とにかくクセモノ。

何がクセモノなの??ってまず、単純にわかりにくい。。
他の品種、例えば四季春や翠玉のように品種名で売り出される事がまずありません。

知っている方も多いとは思いますが、台湾で有名な凍頂烏龍茶や高山茶はこの青心烏龍種で作られています。
凍頂烏龍茶や高山茶で有名な梨山高山烏龍茶、杉林渓烏龍茶などは地名がお茶を売り出す時の名前になっている訳です、これは台湾茶を始めたばかりの人や観光で台湾に来た方にはわかりにくい。

そしてこの地名がブランド化する事によって飛ぶように売れるので品質の悪いものや大陸やベトナムなど、国外の人件費の安い場所で作られた青心烏龍が大量に「凍頂烏龍茶」や「高山茶」として売られる悪徳商法が横行しています。

その結果、台湾国内の平地などで作られた青心烏龍への需要は低くなりつつあり、他の品種へ切り替えを決断する農家も少なくありません、実際僕の住んでいる地域では青心烏龍は非常に少なくなっています。

低海抜でも高海抜でも製茶ができ、収量も安定しているという万能性から生産地域が海外にまで広がり、台湾の一部地域を除いたお茶農家を苦しめる結果となっているわけですね。

このような状況から一般消費者が台湾国内で作られた青心烏龍を口にする機会はだんだんと少なくなってきています。
今後もこの流れはかわりそうにないのでこの先が本当に心配ですね。。

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