場所は静岡県金谷にある野菜茶業研究所。

茶業関係者の方々には改良場と呼ばれている場所である。

お昼前に現地につき、まずは皆で食事、そして午後から改良場内でのお勉強。

金谷の改良場

改良場の建物から…やはり茶産地ですね!


元々ダージリンのマスカテルフレイバーと東方美人の比較や意見交換をかねた勉強会。
しかし、どうせならという事で他の手持ちのお茶も持ち込んで色々と見てみましょう!という流れになった。
僕以外には紅茶関係の方、改良場の先生、そして研修生の方々など。。

僕が持ち込んだのは2009年の東方美人2種、四季春の蜜香烏龍、青心大有の蜜香紅茶、そして約30年ものの台湾の老茶。
他の方はダージリン、文山包種、日本の芽茶、プーアル茶、ケニア紅茶のオーソドックス、CTCの紅茶と緑茶など…全部で20種類程になった。

元々は先に述べたようにダージリンのマスカテルフレイバーと東方美人の関係。
両方ともウンカの害によって…と世に出る事が多い。
僕は東方美人の現場にいたのでダージリンのマスカテルにおけるウンカの影響についてはしっくりこない部分を前々から持っていた。

2009年の東方美人

僕が用意した2009年の東方美人2種のうちの一つ 封をあけたので残りは茶会で使おうかと…


理由としては東方美人においてマスカテルフレイバーと呼ばれるものを感じた事がないという事。
もう一つは台湾でウンカの発生状況を何年も見てきているので、地理・気候・生産体系・方法など多くの事から推測していくつものつじつまの合わない事があること…。

紅茶を用意して頂いた方は30~40年は紅茶を追いかけている方でマスカテルにおいては僕と似たような考えをもっており、勿論僕よりも詳しい。
昔のダージリンから現在のダージリンまでを知っている、その方の見解を聞き、自分の疑問点などを照らし合わせていくと…やはりといった事も多い。

今日はそういった意味でとても勉強になった。
紅茶、烏龍茶、日本茶も含めて世に出ている、昔から当たり前に言われている事が全て正しいという事はない。

いや!現地で昔からそういわれてるんだから!とか…人によって色々と意見があるのは承知でそれに関しては特に何もないが…
自分は聞いたり見たりした情報の横流しではなく、自分の経験した事や知り得る背景なども含めて考え、つじつまがあってこないとしっくりこない。

お茶を取り扱う方、全てに自論があると思うし、その中で自分は自分の考えを経験と知識、背景、他の要素も含め多角的に考察し、理論だてて矛盾なく説明したいと思っているし、しなければいけないと思っている。

それは自分を支え、応援してくれているお客様に対して当たり前にするべき事でもあるし、お茶の業界を健全に保つ為に必要な事でもあると思っている。

改良場での勉強会

ここには15種、他にも幾つかテイスティング、最終的に20種程…


今回は他にも自分の知らないものや国の事など色々と話を聞かせて頂いたし、自分としてもちゃんとした情報をお伝えできたと思う。
紅茶、烏龍茶、日本茶と種類は違えど同じお茶である、製茶方法などは大きく違っていたりするが大事な部分というものは共通する部分も多くある。

全てを自分で経験し、確認していければいいのだが一人で出来る事なんてたかが知れてる。
こうして、その分野に強い方と勉強し、情報を交換、共有していくのはとても大切で学ぶ事も多い、今後もこのような機会を通して色々と勉強していけたらと思う。

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