夏茶が始まって3日目、今年の台湾の夏茶の近況を伝えておこうと思う。

簡単に答えから言ってしまえば、天候不良で産量が落ちた去年よりも酷い状況だ。

2012年台湾夏茶

2012年、台湾夏茶の茶園風景、本来ならもっと節間が伸びて大きさにバラつきがあるのが普通ですが…


5月中旬~6月中旬までは東方美人の時期、これは年5回摘採できる台湾の中でいうと2番目、所謂2番茶である。
この後が今の夏茶になり、東方美人が終わっておおよそ30~35日という短い間で収穫に入ることが出来る。

僕は東方美人後、一時帰国をしていたのだが、帰る日程が2週間程と長かった為、相方がまずいなぁ…ともらしていた。
本来なら僕が台湾へ戻ってくる頃は最初の夏茶が始まっている頃、茶の摘採は相方と僕で行っている為人手が足りなくなる恐れがあったからだ。。

しかし、いざ台湾へ戻ってくると夏茶は始まっていなかった。
東方美人の時期が終わった後、本来なら雨がふり、何日か晴れてというサイクルが続くの普通なのだが去年今年とそれが来ない。
全く雨がふらず茶葉が成長していなかったのだ。

僕が帰国している間に相方は南投縣の知り合いのところに遊びに行ったらしいがそこでも同じような状況であったらしい。
全国的に雨が足りず恐らく今年の台湾の夏茶の総量はどこでも減っているだろう。

うちに関しては普段通りいけば獲れる量の三分の一程度に落ち込むとみている。
大きな茶産地は若干産量が落ちるとはいえ、うちほどではないであろう。

大きな産地は畑にスプリンクラーなどを付けているのがその原因で、うちは雨の水と茶樹の根を地中深くにすることによって水分を確保している為、その差が出る。

市場的に安い価格のつく夏茶なので、わからない方からすれば別にそんなに影響がないのでは…と思うかもしれない。
しかし、ペットボトルやティーバッグなどの原料になるのはやはり夏茶のものがメインになる、だからうちの周りにもペットボトル業者やティーバック用の茶葉が足りなく農家を訪ねまわっている業者の方がちらほら出てきている。

常々言っていますが、茶の市場は一つではないので、このように産量が落ちればその影響でどこかしらで何等かの影響が出ているということです。

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