本日の仕事はお休み。

前々から知り合いの方が台湾へ来る話があったので休みを一日頂いた。

きんせんの東方美人

東方美人 テレビの密着取材時に製茶したもの


知り合いと言っても友達ではなくお客様だ。
地方に住んでいる方で僕が一時帰国などで東京や実家の静岡に戻った際にも会える距離ではないので台北で…となった。

台湾茶や中国茶の教室を開いており、僕の扱うお茶を度々使って頂いている。
台北で待ち合わせて、茶葉の持ち込みが出来る茶藝館へ向かい、今シーズンの東方美人数種類を試飲してもらった。

勉強熱心な方なので、色々と質問がありそれに答えるような感じで会話が進む。
日本でも茶の生産ができる地域ではないので生で勉強できる環境のない方なので色々と勉強したくても出来ないでいる現状も知っている。
他人にどう映っているのかは知らないが僕は茶に真面目に向き合っている、だからこのようなお客様に対しては自分の出来る限りのことをして力になりたいと思っている。

色々悩みもあるだろうが、僕なりのアドバイスや茶についての知識を提供してきた。
僕はまだHPなどの準備が進まず、正式にお茶を売れる体制が整っておらず、お客様と呼べる方はまだまだ少ない。
そんな中で何故かお茶教室関連の方が多い。
そして、教室で飲まれたことがきっかけで問合せを頂いたりすることもある。
ブログ自体正直マニアックになってしまっている部分もあるからなのかもしれないが…

今回の方も初めてご連絡を頂いた時には
「信用できると思いました」
とのお言葉を頂いた、現地で泥にまみれ畑から製茶まで勉強している過酷さが報われる瞬間で本当に嬉しい一言だ。

ただ、このような言葉を頂いた時に、自分が初めて台湾茶と触れ合った時のことを思いだす。
他の方がやっていることに口を挟んだり、否定はしたくないものだ、少なからず同業者としてリスペクトする部分はもっていたいと思う。。

しかし、売ろうとするあまりに誇大な広告をしたり、話題作りのものは未だ後を絶たない。。
現地のお茶屋さんでも同じようなことは本当に多い、そしてお店や農家から流れたであろう訳のわからない話や都合の良い話も相変わらず目立つ、それがお客様を混乱させている。

皆それで生活しているのだからわからなくもない、生きていくのは大変だ、生活にはお金も必要だ。
でも、そんな商売をしていたら、最終的に損をするのはお客様だ、有り得ない。

よく、中華圏ではお茶にかかわらず「騙される方が悪い」という言葉がある。
そんな言葉も許される訳がない。

自分の生活の為にそんなことまでするなら僕はこの仕事を降りる、一生をかける意味がないし、人生に意味がなくなる。
そもそも男として最高にカッコ悪い、単純に子供や孫が出来た時に背中を見せられない男でいるのは嫌だ。
他の同業者の方がどのような向き合い方でいるかは全く興味がないが、僕はこのような考えでいる。

お茶の仕事は「今日からお茶屋です」と言えば誰でも始められる仕事だ。
でも、本質は深いし、深すぎる。
市場は色々とあるから深く理解はしていなくても仕事は出来る、でも僕は出来る限り上に行きたいと思っている。

それは自分の為でもあるし、支えてくれているお客様の為でもある。
土いじりから理解を始めるという道を選んだのもその部分の理由があることは言うまでもない。

そろそろ現地の農家や茶商と本気で喧嘩できる程の知識を持つ日本人が出てきてもいいんじゃないかと思っているし、自分がその一人で有りたいと思っている。
この場合の知識というのは教科書で文字から学べるものではなく、茶というものが根本的にどのように成り立っているかという部分のものです。

なんか…
堅苦しいブログになってしまいましたが、お客様と接する事で初心に戻れた一日でもありました。
別れ際に
「信頼してます、頑張って下さい」
と声をかけて頂いた、嬉しくもあり責任を感じたのも本音です。

明日からもまた頑張るとしよう、勉強することが山積みだ。。

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