ここ何か月か頭の中でずっと堂々巡りが続いていた…。

原因は烏龍の焙煎に関して。

とにかく考えだすと「どうして?」「何故?」が多くなり、整理するのが大変でした。

焙煎機

今現在、台湾の多くの地域で使われている焙煎機

写真は僕のいる農家で使っている、現在台湾では一般的な焙煎機。
もう一つ、伝統式と言われ昔から残っている焙籠と呼ばれる焙煎機はうちの農家にないので気になる方は個人的に画像検索などして確認して下さい。

この二つの焙煎機、比べると安定感は写真のもの。
その他それぞれに特徴があり、それぞれに欠点と呼ばれるものもある。

そもそも堂々巡りの始まりは、伝統式焙煎機をうまく使う技術があれば焙煎香と甘味が増すというところからだった…。
ただ、僕の家のものと同じものでも過去に飲んだものでビックリするぐらいの甘味を持ち合わせたものがあった為に悩んだ。

・伝統式というけど、昔はそれしかなかった訳で、新しい焙煎機が登場した時に乗り換えなかった為に今まで残っただけなのではないのだろうか?
・焙煎香を善しとする地域の烏龍茶があったのでそれを出すのには古いタイプの方が向いていただけなのでは?
・そもそも究極で「茶」の味・香りをつきつめた時に焙煎香って必要なの?

焙煎を考え中

焙煎への疑問、色々な要因…考えだしたら矛盾も多く堂々巡りに…ご覧の通りグチャグチャ。

など…。
もう、完全に迷路に迷い込んでいました。
ただ、これは考えているうちにどちらでもいいかなと…。地域や人によって考え方がかわる部分なので、明確な答えは出ないだろうと…。

結局のところ、自分が将来、焙煎機を持ち扱えるようになったら、どのようなスタンスでいるかということ。
そして、写真の焙煎機の安定感の中で、伝統式の焙煎機にある特徴を、現在のものでどうしたら体現できるかということ。
これが解決すればもし焙煎を将来的にしていけるような状況になった時に迷いは少なくなる。

そこで自分なりに考えたことが色々とあった。
ある程度頭の中で整理できたので、焙煎には定評のある方のところへとお邪魔した。
勿論初対面です。
自己紹介をし、両方の焙煎機の良い部分と悪い部分を自分なりの解釈で説明、その方もやはり同じ考えを持ち、そして何より凄く研究していた。

お邪魔した時はちょうど茶葉を焙煎中だったので中を見るのは勿論遠慮しないといけない。
それでも外観を見て気づく部分はあるので
「これ改造してますよね?」
と聞くと
「そうだよ。」
と…。やはり伝えた問題点を解決する為に既存のものに改良を加えていた。

そしてこの後、この方の焙煎したものを幾つか飲ませて頂いた。
最初に頂いたものは何煎も出した後のものだったので、まぁ悪くはないなと言った感じでしたが、その後から出てきた何種類かは見事でした。

信頼している知り合い以外のお茶でビックリすることって殆どないのですが、正直今日は
「いやぁ…これ凄いですね。。」
と、お世辞ではなく満面の笑みが出てしまいました、笑。
あちらの方もその言葉を聞いてニッコリ♪
そしてこの味を確認出来た時にまだまだ突き詰める部分は沢山あるのだけれども考える方向性としては間違っていないのだなと思いました。

自分の中でのモヤモヤが解けスッキリした部分はありますがようやく歩き始められた感があります。
今回お邪魔した方のところへはこれから頻繁に足を運び、もっと色々な事を話したいのと同時に聞きたいと思っています。

そんな店主の一日でした。。

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