ここ最近、茶畑での冬片を発見した事や台湾における冬片の豆知識などを書いてきましたが…

いよいよ始まりました!

今日の朝から茶畑に一人で出て冬片を摘み、烏龍茶を作っています。

日光萎凋

日光萎凋の様子

朝7時から金萱の畑へ一人出向き手摘み開始、12時まで摘んでその後1時間の日光萎凋(いちょう)。
現在は室内に移動し、3回の攪拌(かくはん)を終えたところです。

冬の天候なので葉の成長も遅く、まだ若い新芽が多く見られましたが、以前のブログで烏龍茶を作る上で重要なのは「熟した葉」とお伝えしましたよね?

熟した生葉

美味しい台湾茶を作る為の熟した生葉

ですから、なるべく熟した葉を選びながら摘んできました、今のところ順調に作業工程が進んでいます。

実はこの金萱の冬片、最後まで作るか作らないか迷いました。
そもそも摘み手を雇う程の量ではないので作っても値段が高くなってしまう…やめようという話にもなりました。

でも、金萱はこの後、台刈りを控え、摘んでも次のシーズンに影響がない為、このままではもったいない、葉の状態といい素晴らしい勉強材料です!

ですから、一人で摘むから作らせてくれ!とお願いしました。
冬片に拘ったわけではなく、自分の手で責任をもって判断して作れるチャンスはそうそうないので…。
あっさりOKはもらいましたが課題がいくつかあります。

・一人で摘んだので量が少なく、殺青機を使えない
※生葉が少なすぎるとコントロールが非常に難しいのが原因です。
・量が少ない為、揉捻機も使えないかもしれない

台湾茶を作る上で大切な2つの工程が難しくなりますが、殺青機はフタ付きのフライパンでなんとか代用もできますから、やることにしました。

勿論、途中の判断は自分の意見をぶつけ相談して決めていきますが作業工程は基本的に僕一人で行います。
2007年からここに通い始め、今年は住み込みでお茶を勉強してきましたが、全ての作業を自分一人だけの責任でするのは初めてになります。
普段は全ての作業をしますが、家族皆でやっていくのでその点が今回は違います。

通って3年、住み込んで1年目、土作りから始まり製茶まで…色々な疑問もありますから、それを質問と確認をしつつ進めています。

生葉

光に透かすと生葉の状態がわかります

葉を光にかざして透かして見ても来た頃にはわからなかった生葉の状況や問題点も少しずつわかるようになってきました。

手で行う攪拌後の香りも当初は大先生達と同じ香りにならずアドバイスを何回ももらいました。
今日は同じとまではいかなくとも近い香りが出て、尚且つ攪拌中の微妙な茶葉の固さの変化や香りも追うことができ、今までぼやけてた部分が明確にもなりました。

さて、まだ作業が残っています…。
葉の質や量から普段の烏龍茶とは違う機械を使ったりしますが、理論は一緒なので頑張ってみたいと思います!

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