花茶の中ではわりと知名度のある玫瑰花茶。
玫瑰(メイグイ)とはバラ科であるハマナスの一種。
そのまま単独でも飲めますし、紅茶や烏龍茶に混ぜられたものもよく見かけます。
やはりバラ科という事で強く甘い香りがとても印象的。
この玖瑰花に混ぜるのはうちで作った蜜香烏龍紅茶。
これ自体単独でとてもよく出来上がったものなのだが、純粋な紅茶と違いとても個性があるので選んでみた。
これは以前、青心大有の蜜香紅茶作りで手揉みの蜜香紅茶を作った際に平行して作っていたもの。
作業工程に烏龍茶独特の攪拌(かくはん)という作業を入れ、葉内発酵を進めているので、出来上がりは紅茶であるものの烏龍茶の味も存在するというもの。
攪拌を入れずに作った紅茶は透き通った味がするのだが、攪拌を入れると烏龍茶の味が入るのでまた一味違って、味に烏龍の太みが出る。
この辺はフレグランスやアロマの香りへの考え方が関わってきますが、長くなるので割愛します。
とりあえず淹れ方を考えてみた。。
つぼみのままなら見た目も綺麗だが、ハーブの世界で考えたらこれを抽出するのに5~10分かかる。
紅茶をそんな長い時間つけたら必ずえぐみがでるので却下。。ということで、花ビラだけを取り、細かくしてからいれてみることに。。
これはこれで普通なら抽出の時間に3~5分かかるのだが、がっちりと玫瑰の香りを出すことは目的としていないのでOK。
よく市販されている花茶にありがちな花の強い香りしかしないものではなく、花香がほのかにのり、茶の味の存在感があるものを作り上げたい。
幸いにも玫瑰は香りが強いので、短い抽出時間でも香りを取り出すことができるはずと踏んでのこと。
一煎目は数秒で出し、二煎目は20秒弱。紅茶の世界にいる方はこの出し方に異議を唱える方はいるかもしれないが、茶葉の形状や性質、特徴や目的によって出し方は色々ある。。
今回は軽く試作程度で試してみたわけですけど…
自分でいうのもなんだが狙いは悪くなかったように思えます。
まずほのかに玫瑰花の香りが来てその後に烏龍の味の乗った紅茶の味が来てバラ系の香りの余韻が残ったまま終わる。
終わり方としては理想的です。
勿論合わせる量や形状、抽出時間等を再考し、玫瑰花にもレベルがあるので共に調整は必要です。
再考して再度淹れてみたいと思います。
市販では悪いお茶をマスキングする為の花香が多いのですが、今回のように個性のあるお茶の味を生かしつつナチュラルなフレーバーを軽く乗せるのは悪くありません。
僕は台湾で農家に入り、土からお茶を育ててますからその作り手の目線からいうと、このような花茶ではなく茶そのものだけを楽しんで欲しい!となります。。
が、見方を変えてお茶を一つのハーブとみなせば、このようなブレンドはアリですね。
作り手や消費者…色々な立場の意見がありますが、枠にとらわれずに色々な間口を持っていると楽しみや可能性が広がるのは確かです♪