昨日、台湾現地の新聞に高山茶の話題が掲載されていたので取り上げます。
高山茶と言えば、東方美人、凍頂烏龍茶に並ぶ台湾を代表する烏龍茶、飲んだことのある方も多いはずです。
先日も台湾高山茶、高冷茶の買い方や高山茶を憂うなどで製茶や買い方などについて触れてきましたが今回は全くの別件。
それでは記事を見てみましょう。
台湾は繁体字を使っているので日本人が見てもニュースの内容がある程度わかるので助かりますね♪
「国有林地種高山茶」字の通り、高山茶地区の国有林に茶樹が植えられていた!というニュースです。
写真の日付が2011年ですね。
実は去年の時点でこの状態は確認され、台湾の林務局(日本でいう林野庁)が注意したのにもかかわらず先月の検査でも治っていなかったとのこと。
しかも工場とそこに繋がる道まで国有林の中に作っていたと。。。
まさに
「アイヤーッ!」
な事件であります。
高山茶は既にブランド化しているので出来が良くても悪くても高値がつきます。
悪い言葉で「お茶の世界は騙し合い」とよく言いますが、大陸やベトナムからのお茶を誤魔化して売るにたらずこんな事まで起きているとは大問題ですね。
上記のような事を言うと高山茶に対して不安になる方も多いとは思いますが、本当に出来のいいものは信じられないくらい美味しいのですよ~♪
台湾国内で100%作られたおいしい高山茶がちゃんとマーケットに出るようになれらないかな?と、常日頃思いますが、なかなかそうもいきません。
そもそも、皆さん高山茶と騒がれますが、実際に現地へ行くと驚く程畑の面積は少ないんですね。
面積が少ないということは収量もありません、しかも高山茶は通常年2回しか作れませんからね。
しかし、需要はそれ以上にあるのでこのような問題が次から次へと出てくるわけです。
茶畑や工場や道路を作ることによりその土地の生態系というのは必ず崩れます。
化学肥料の使用による土壌汚染、工場や道路、畑を作ることで森の貯水機能の低下、それに伴う土砂崩れの発生。
簡単に考えただけでこのような被害が出てくるわけです。
高山茶ブームとよく言われますが、今回のような国有林に関わらず自然を次々に壊して茶畑を広げて利益を追求していくのは完全に間違った選択です。
お茶だけおいしく飲めても人間は生きていけませんし、工業や情報産業がいくら発達して生活が豊かになっても人間は生きていけません。
突き詰めていくと「食」がない限り人間は絶対に生きていけませんから、その環境を壊す導線を作り続けたら絶対にいつか跳ね返りがきます。
実際に台湾では大雨で毎年どこかしらの高山茶の畑が崩れおちていますからね。
山に自生する木に比べ、お茶の木は根が浅いし弱いんですから、土を捕まえきれなくてこのような状況が起こっているわけです。
ですから、今の高山茶の現状は完全にいきすぎています。
このようなマイナスの話題は商売上お客さんに伝えなくてもいい事だとは思いますが、現状を正確に伝えらる、伝える方がいないので僕がこのようにブログで書いています。
ただし、今日の話題を含め、最近読んでいて体力を使うマイナスの話題が多いですね、すいません。
今日は雨で翠玉の刈り取りがなくなったのでこの記事を書きましたが、そろそろ畑の作業も再開してそちらの話題もどんどん書いていくつもりです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。