昨日から続いた翠玉の製茶が明け方終わった。
大先生との殺青作業を何日か続けているが、製茶中も色々とお話をしたがやはり今回のものは期待が出来る。
普段は相方と作業をする事が多いのだが、親子でもやはり進め方などが違う為、両方を経験できる事は「勉強」という面でも非常に貴重な時間だ。
大先生と作業を行う時も僕が殺青をみさせてもらう。
昔はこの殺青~揉捻、初期乾燥までの1セットを先生は一人で手掛けていたので、その癖もあるのかとにかく年齢からは信じられない程工場を動きまわる。
殺青も最初は自分で見ようとするのだが、僕はいつもお願いして自分が見るから、修正点があればあげて下さいとお願いする。
先生は揉捻と初期乾燥を見るので、僕の殺青に問題があれば揉捻時にすぐにそれが葉に表れる。
この日も秒単位での修正が入った。
やはりピンポイントのドンピシャというタイミングで降ろすのには回数、経験が必要だ、勿論お茶への知識、観察眼も多く必要とされる。
自分の欠点はわかっているので、とにかく残された時間は限られるが学べるだけ学びたいと思っている。
殺青は6分~10分以上もする時もある。
葉の状態や品種、その日の萎凋具合や作りたいお茶など色々な要素があってその日ごとに違う。
この長い時間の中で1秒前後のずれで全ての殺青を揃えるというのは難しいことは想像がつくと思う。
しかし、そのずれがない程品質として均一し、安定している事も容易に想像がつくと思う。
僕の殺青はまだ、その差が1秒前後では収まらないと自分でわかっている…たぶんこの殺青の勉強は今回だけで終わらず、再度台湾に来た際にも現場にいれてもらい勉強することになることは間違いない。。
そんなこんなで作業を終え、初期乾燥を終えた葉を最終的な乾燥機にかけながら眠りについた。
昼間に起き、乾燥が終わった茶葉を取り出し、大先生と試飲(写真がなくごめんなさい。。)
しかし、萎凋や撹拌、殺青も大きなミスなく香りもたっていたのに茶湯に香りがのってこない。。
製茶自体は良いもので、それは色々な点から確認はできている。
今回のものは悪くはなく、市場に出れば良い部類に入るものだ。
しかし、自分達が思っていた以上に香りが弱かった、、それは刈り取った時間の問題。
烏龍は長い時間をかけて刈り取った葉の水分を抜いていく事はブログでも何回も書いている。
しかし、刈り取ってからが製茶ではなく、既に畑で刈り取られる前から製茶というものは始まっている。
朝、昼、晩…大きくわけてこの時間だけでも葉に含まれる水分の量は違う。
今回のものは違う時間帯に刈り取っていればもっと香りの強い烏龍にはなった、しかし、それをわかっていての刈り取りでもあった。
わかりやすい結果がでて自分としては逆に勉強になりました。