印雑131、知っている人はかなりマニアックな方だと思いますが…
母親はインドアッサム地方のマニプリー5という品種と父親は誰だかわからないハーフのお茶、日本の茶業改良所(現:野菜茶業研究所)で生まれた品種です、たぶん。。
一般には市場に出回らないのですが、静岡の実家の近くで作っている方がいるのでちょっと飲んでみようと夏に帰国した際に仕入れてきたものです。
日本茶でも昨今、中国~台湾茶に見られる香気成分が注目され色々な品種が出てきていますが、この印雑131は「そうふう」の父親、そして「藤かおり」の母親でもあります。

で、、、
この仕入れた印雑131ですが、日本の緑茶品種からは検出されない「アントラニル酸メチル」という香気成分が含まれているということで少々萎凋(いちょう)させて作ったと…。
茶葉はこんな感じ、ここの農家、煎茶の形がいつも綺麗に整っているんですよねぇ。。関心です♪とりあえず香気がたつように少し高めで淹れてみました。
これが一煎目。

感想としては…
萎凋香は出ていますね、水色にも茶がらにもその痕跡があります。
花香は若干感じられましたが、元々紅茶系の強い品種なので渋味が…。というか出し方にも問題ありです、つけすぎました、、、笑。
どうしたらうまく出るかと思い、お湯の温度を70度ぐらいにして、尚且つ渋味があまりでないような方法で淹れなおし…

淹れ直したものは驚く程甘口でした、これは面白いな~♪と思いつつ更にテイスティングしていきましたが、どうしても花香よりも緑茶の香りが強い、、
煎茶として作っているからでしょう。。
元々紅茶系なので渋味が強いので煎茶系の形より、文山包種茶のような感じで尚且つ発酵が中発酵以上なら面白い味になりそうです。もしくは発酵をかなり高めたものを烏龍茶のようにある程度丸めてゆっくり焙煎したら面白いかもしれません。。

この印雑131の親であるマニプリー系ですが、実は台湾の改良所にも入っています。
これはもしかしたら日本の統治時代に日本人が持ち込んだものかもしれません、その可能性は非常に強いのですが調べてないのでハッキリとは言えませんが…
台茶3~4号はマニプリー系が使われています、ただしそれ以来、このマニプリー系が出てくることはありません。
3~4号は1969年に発表されてますから、だいぶ前に台湾では見切りをつけられてしまったお茶なのかもしれません、改良された子孫はあると思いますが…
1つのお茶をさぐっていくと色々と歴史が見えてきますね☆今回のテイスティングでまた色々と調べていきたいことが増えてしまいました…。。

【一緒に読みたい関連記事】