最近頻繁に取り上げている冬片についての小ネタです。
台湾茶ファンの方なら冬茶の後に作られる冬片の存在はご存知だと思いますが、日本のお店や通販(ネットショップ)などでその産地まで詳しくみたりしていますか?
今回は冬片の産地についての話をしていきます♪
さてさて、、。
早速ググったりしてる方もいるとは思いますが、結論から言うと南投縣と南投縣を含む高山茶区に多いんですね。
では、なぜ南投縣と高山茶区に多いんでしょうか??探っていきましょう♪
僕が住込みで台湾茶を作っている農家でも冬片が出ているのは度々お伝えしましたが冬片や冬茶の近況報告などでも採算が合わない為作らない方向でいると書きました。
付け加えておくと、うちの農家は個人でやっている規模としては地区の中で一番広い茶畑を持っています。
ですが、その規模をもってしても採算が合わないんですね。
理由としては地区の中では広い茶畑を持っていても山間地が多く土地の余っている南投縣に比べたらその規模は比較にならない程小さいこと。
そしてもう一つが扱う品種数が多いことです。
ご存知の通り桃園縣は東方美人の一大産地です。
東方美人と言えば青心大有が一番の適合品種ですが他の品種、例えば金萱や翠玉、青心烏龍、などでも作れますし、それが認知されているんですね。
ちなみに僕の家では青心大有、青心烏龍、翠玉、金萱、四季春、白鷺がメインになります。
南投縣などと比べると茶畑の規模が小さく、品種も多い。
そうなると畑が分散されますから、冬片が出来たとしてもそれぞれの量は少なくなりますね?
そうなると手摘みのおばさんを日給で雇っても、2~3時間で摘み取りが終わったりします、ですから少ない量にそれだけコストがかかれば売値は高くなるわけです。
そうなると冬片が出てきても摘まないという考えになるわけですね。
比較的平地の台北縣、桃園縣、新竹縣、苗栗縣ではそのような傾向が多いと思われます。
では、山間地が多く、低地より工業開発が少なく茶畑の規模の大きい南投縣はどうでしょうか?
写真は南投縣の典型的な茶畑、見渡す限り続いていますね。
まず南投縣と言えば、凍頂山一帯の凍頂烏龍茶、この烏龍茶は青心烏龍から作られるものです。
そして高山茶区では青心烏龍と金萱が主な品種、他に名間郷という場所では四季春がメインになります。
ですから品種としては青心烏龍、金萱、四季春がメインで後は翠玉なんかをよく見かけます。
ブランド名が先行しているこの地区では品種もある程度限られてくるわけですね、それにプラスして大規模な茶畑も多い。
そうなると同じ冬片が出ても摘み取ることは可能ですよね。
単一品種で大きな茶畑なら摘み手を日給で雇っても半日で作業が終わる事がないでしょう。
通販(ネットショップ)や店舗などでよく見かける冬片が南投縣や高山茶区で、尚且つその品種が青心烏龍や金萱、四季春などが多いのはこういう裏側があるんですね♪
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