あの頃に戻りたい!とか…
若返ることが出来たらあれもこれもしたい!人間は実現が難しい夢を想ったりしますが、茶樹は若返ることができます。
「台刈り」とか「中刈り」という言葉を聞いたことはありますか?
数日前に茶樹の植え替えと植込み作業の一部が終わったので茶樹の若返り「中刈り」の作業をしました。
中刈りをしたのは台茶17号、白鷺(しらさぎ)の茶畑。
この品種、四季春や金萱などに比べ台湾茶ファンの間では認知度が低い品種ですが、東方美人に向く優良品種の一つです。
そして何を隠そう白毛猴の血が入っている品種です。
今年の冬は金萱の台刈り、そして新しい茶畑作り、そしてこの白鷺の中刈りと仕事がめじろうしです。
そもそも「中刈りって何?」という方がいるかと思うので凄く簡単に説明します。
今ある茶樹を半分ぐらいまでの高さまで切ってしまうことです。
こうする事によっていわゆるお茶の葉の部分が刈り取られ、枝1本1本も短くなります。
枝が短くなると葉が出てきてもその枚数は減りますよね?
そのような形ができると根に蓄えられた栄養分が葉の1枚1枚に行きわたり、生き生きとした生葉ができるわけですね。
これを茶樹の若返りといいます。
中刈りとは簡単に言えば茶樹の若返りをはかる作業であると言えます。
それでは今日の作業写真。
説明したように茶樹を半分ぐらい切り落としていきます。わかりにくいですね…
アップで見るとこんな感じ、人間でいうところの丸坊主といった感じです。
白鷺の畝は20列ぐらいありますが、今年中刈りをするのはそのうちの10列、同じ品種でも一気にやらずに年を振り分けてやっていきます。
そうする事でサイクルが出来、年単位の収量も安定する為です。
この中刈りの作業、なかなか体力を使います、一列を綺麗に切り落とすのに一往復半かかるのと、茶樹の太い部分を切っていくので振動もかなりのもの。。
そして何より、ここの茶畑、1本の畝が70~80メートルぐらいあるので長い長い。。。
なんだかんだで3時間程で終わらせました。
刈り取られた茶樹が畝間に転がっていますね、現場にいるとなかなか気持ちのよい光景です。
上からみるとこれもまた爽快。
緑の部分が刈り取られた部分、その間が茶樹ですね♪
かなり苦戦するかと思っていましたが、なんとか1日で終わりました。
途中休憩などを入れる間に病気の茶樹を見たり、その判断の仕方や対処法、他にも先日植えた茶樹の状態を見たり、勉強することが多い1日でした。