少しゆっくりとした時間を過ごせたので家でゆっくりとお茶を楽しみました。
品種は四季春、僕が滞在する農家で作ったものです。
自分が殺青などの大事な工程を担当したお茶を飲むのはなんとも不思議な感じがします。
ブログを見返してみましたが4月11日に製茶されたものです。
元々春は四季春を作る予定がなかったのですが色々ありまして作ることになったわけです。
詳しくは春茶第二弾まさかの四季春をご覧下さい。
さて…
今回は中国茶で良く使われる蓋碗でも茶壺でもなく、日本の急須を使って淹れました。
茶器に関しては個人的に台湾茶や中国茶だから蓋碗や茶壺で…という拘りはあまり好きではありません(笑)
別に嫌いでもないのですが…
要はどんな茶器を使ってもうまく淹れられれば問題はないと思っています。
前々から日本の急須で小さいサイズがあれば使いたいと思っていたのですが、以前常滑に行った際に手に入れた小さ目のものがあったので試してみました。
これ、本当に紅葉を張り付けて釜にいれられたもので、大きさなども含めかなりのお気に入りです。
さて肝心の四季春ですが、刈り取った時は長い茎なども目立ちましたが枝取りで綺麗になり、形は整っています。
それに加えかなり熟した葉を使っているので、四季春の爽やかなイメージとは凄い違う風味が出ています。
ブログで何度か取り上げていますが、四季春は産量も多く、多い地域では年に7回程製茶をするような品種。
ですから、価格も安めで市場に出回ります。
そのような背景があり、幾ら熟した葉で丁寧に作られたものでも、高山茶や東方美人のように驚くような高値にはならない烏龍茶であります。。
しかしっ!!
これも何度か伝えていますが、四季春という品種は毎回違う個性が出てきます。
産量を出す地域では難しいのですが、小ロットで熟した葉で丁寧に作ると、四季春の親と言われていわる武夷系の特徴がのってきたりします。
今回は中国種の肉桂のような風味がふんわりとあります…。これは残念ながら市販のもので確認したことはありません。
多くのものは爽やかなイメージを残し軽く香りますが、この四季春は戻り香の方により特徴がでていてそれがとても気持ちが良い。
この余韻がある為に1杯1杯の間が自然とあき、それに酔う時間が心地良い。
この武夷系のような特徴が出たものを僕はここ数年追っていました。
茶には100点満点はないと思っていますが、今回のものは僕好みのものであることは間違いありません。
そして個人的にお問い合わせ頂いた方だけに少量をお渡ししていますが、かなり好評です。