昨日、知り合いの金萱を製茶する事になり、その一部を頂き自分で作る事に…。
詳しくは前日のブログを見て頂きたいと思うが、本日はその続き。
殺青機に1回入る分だけ自分で作るという事になったので、最後の撹拌は攪拌機を使えず、殺青機を代用する。
勿論、殺青機の火はついていません。
殺青機は殺青は勿論、撹拌にも揉捻後の乾燥や焙煎にも使う事が出来るので便利な機械です♪
さて、最終撹拌を終えた生葉が下の写真。
茶葉が10㎝以上重ねられています、烏龍は撹拌をする事に葉を厚くしていったりするものですが、この殺青前のこの状態、日本で烏龍を作る方もこのように葉に厚みを持たしているだろうと思います。
このように葉を厚くする事で葉の呼吸熱もあり、内部は少し温かくなります、この温度を気にされる日本の方は多くいると思いますが、あがりすぎて茶葉が痛むのは問題ですが、普通はそのような事はあまり起こりません。
そしてネットなどではここで熱が少しこもる事によって葉の発酵を促すという記事を見かけますが、やはりそれも違います。(そもそも酸化であって発酵はしていない筈です)
では何の為に…となるのですが、これは「葉内の水」に関係します、難しくなるのでここではこれ以上掘り下げて話さなくていいかなと思います…。
この後、無事に殺青、揉捻、初期乾燥を終え出てきたものが下の写真です
この状態から少し熱をとった後に茶葉を丸めていく作業に入りました
この作業、実は時間のかかる作業で今回も半日を費やしました…。
最初は自分の手だけで、この機械が出来る前に昔の方がやっていたような作業で仕上げようと一人で始めましたがやはり時間がかかりすぎる…
途中で諦め、機械を使う事になり、自分でやりだしたのですが、ここで相方が手伝ってくれ、本当に助かりました。
市販にあるような半球状に仕上げ、テイスティング。
手摘みではないし、機械で刈ったものを手摘みのような葉に近づけようと茎をとっていった訳ですが…
やはりその影響もあり、トップクラスのものにはなりませんでした。
萎凋中に葉を動かしてしまっている時点でそれはわかっていましたが、その事でやはり色々な問題は出るなと改めて勉強になりました。
しかし、悪いという事もなく、予想していた範囲内におさまったというのが正直な感想です。
金萱というのはあまり知られてはいませんが製茶の難しい品種です。
よく、「甘ったるい」という声を聞きますが、市販のものでそのようなものが多く出てくる原因として、製茶が難しくある欠点が出やすい為、それを出ないようにして作ると甘ったるくなるのだろうと推測しています。
今回は金萱の欠点は出ませんでしたが、甘ったるい訳でもなく…という範囲には収まったので、当日の葉の状況や自分のレベルを考えれば、頑張ったかなと思える出来ではありました。