ここ2日程、茶樹の植え替えをしましたがその続き。
天気がいまいちだった為、茶樹を植える穴を先に掘りつつ雑草などを抜く作業がメイン。

畝間の雑草
台茶17号、白鷺の横にある去年台刈りした翠玉の畑の作業だったのですが、その途中に珍しいものを発見しました♪
台湾茶新品種??

自然交配
おや…?何か違和感ありますよね?
写真右の茶樹は翠玉、左の茶樹は…自然交配してできたものです。

珍品種アップしたものがこちら。
葉はとても小さく、大人の葉になっても新芽と同じ大きさ、だいたい男の人の親指の爪ぐらいしかありません。
かわいいなぁ♪
と思いながらもやはりこのまま生やしておくわけにはいかないので根本から掘り起こすことに。。

捨ててもいいのですが、そのかわいさのあまり家に持ち帰り、鉢植えに移しました。
剪定して盆栽にする予定、、笑。

新品種ではなくまさにこのくらいの大きさになると珍品種ですね。
烏龍茶にして飲んでみたい!とは思いましたが大きさといい量といい…断念しました。

でも、思えば台湾で一番多く栽培されている青心烏龍や香りや味も抜群の青心大有、そして日本の方にも人気のある四季春も全て自然交配から生まれ、後に人間によって発見された品種です。

中国においても烏龍茶で有名な武夷系など、昔からある品種は自然交配でしょう。

そう考えてみると、お茶として作ってみないとなんとも言えませんね、もしかしたら凄く美味しいのかもしれないし。。

そのような事を考えていると
やっぱり…お茶って面白いし、奥が深いなと思います。

日本や中国、台湾、その他の国でもお茶が作られ、茶業改良所などができ研究が進んでいます。
これだけ科学が発達し、DNAの解析やら色々と進んでいるにもかかわらず、自然交配したものを上回る品種ってなかなか出てこない。。

ただし、普通に考えて人間が一生懸命選抜して交配した数より、ミツバチなどの虫が花粉を集める為に飛び回り受粉する数を比べたら天と地の差があるので、それは優良品種が生まれる確率も高いかな…と思ったり。。

台湾国内の品種で言うと僕個人の中で改良所が作った、いわゆる台湾茶の一番の優良品種は金萱だと思っています。
香料のついたものが多く出回ったり、製茶が難しく渋みが残りやすい品種なので市場に出る多くのものはイマイチで悪い印象を持っている人も多くいるとは思いますが、個人的には別格の存在です。
病気に強く収量も多い、高山茶にも適応でき、緑茶~紅茶まで作れる万能型、そして何より味、香り、バランス、その余韻…美味しいものを飲むと本当に感動します。

個人の中で…と言いましたが、僕の意見は恐らく台湾の茶業改良所の方も似たように思っているように感じられます。
その証拠ではありませんが、台湾の改良所から生まれた品種、今の時点で21種類出ており、その中で交配に使われたお茶は多々ありますが、改良所が生み出したお茶で交配に使われているのはこの金萱だけです。

ただ、この金萱にしても青心烏龍や青心大有、中国の武夷系や鉄観音にあるような太くて重み、力強さのある重厚感はありません。
こうして書きながら色々と考えてみると、香りや味のいい品種は改良所からそこそこ出てきてはいますが、古くから愛されてきた重厚感のある圧倒的な力強さを感じるお茶というのがまだ生み出されていません…。

書きながら完全に迷路にはまった感があり、どう締めようか難しいのですが、、笑。

こうやって書き出してみると自然交配のもつ可能性にロマンを感じるわけです。
恐らく世の中にこれだけ茶畑があり、花粉を運ぶ虫がいれば自然交配は永遠と続くわけで…それを考えるとまだ見つかっていないものすごい品種が沢山かもしれないと…

そのようなお茶に自分が生きている中でどれだけ巡り逢えるのか…考えているだけでワクワクしますね♪

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