本日も昨日から続いている青心大有の畑の雑草取り。
恐らく畑へ出るのも残り数日となるので、ここだけは綺麗に終わらせて帰国したいと思う。
しかし、雑草というのは本当に気まぐれで、全く生えていない箇所もあれば写真のように局地的に爆発してる場所もある。
このような場所を見つけると、「アンタなんでこんな生え方するかな?」と一人ガッカリしながら突っ込んだりしてはいるが、雑草は答えてくれないのが悲しい…(笑)
とにかく目につく大きな雑草、茶樹の生長や光合成を邪魔したりするものを取り除いていく作業、そして一歩一歩進むごとにその茶樹を見ていく。
ここは畑を作っておおむね2年、死んだ茶樹の植え替えを去年の冬にしているので2年たっているものと1年目のものが混ざっている。
この時期の1年の違いは大きく、既に立派な枝をもつものもちらほらと出てきている。
一方でまだ頼りなく、いつ害虫や病気にやられるのか心配してしまうものも多い。
青心大有という品種は元々管理が難しい、病気に弱い上にこの畑では毎年ウンカが大量に発生するので生長がとても遅い。
そしてやはり品種による樹勢の違いがはっきりわかるな~と思う事がある。
実はこの畑の脇に、翠玉が何本か植えてある、これは他の畑で死んでしまった用に取り寄せ余ったのでここに植えてあるのだが、青心大有とは比べものにならないくらい勢いがある。
樹勢が強く収量も多い、個性もあるしやはり重宝される品種だなと思う。
ふと…今後、東方美人作りが全国的に広がった時に、一番の品種と言われるこの青心大有は広まるのか?という疑問が頭の中に浮かぶ。
恐らく、植える人は出てくるだろうが、その方のメインの畑になることはないだろうなと思う。
この品種を一度も扱った事がない農家さんは相当苦労するのが予想できる。
毎年過度に東方美人を作りストレスを与えた場合、他の品種と比べても、もう回復できないだろうと思うぐらいまで茶樹がスカスカになる…
逆にその状況をなくそうと大規模産地のように肥料を多くやりすぎると良い東方美人は出来ない。
品種や茶樹の特徴などが少しずつわかってくるとこんな空想のような事をよく考える。
品評会の規模が大きくなったことからも全国的に東方美人が作られていくようになるということは間違いないのだが、果たしてこの品種をどれだけ理解し管理できる農家さんがいるのか、ある意味今後が楽しみな部分でもあります。