本日は翠玉の最終日、4日目。

昨日、一昨日と刈り取りはなかったので心なしか久しぶり感があります、笑。

しかし…大変な製茶となりそうです。

翠玉の刈取り

2012年、翠玉の刈取り4日目、最終日です

烏龍農家の一日の流れで、トラックに山積みの茶葉の写真を載せましたが、今回はそれ以上。
前回は多少無理して刈り取った感はありますが、今回は予定通りの範囲を刈り取ったら思ったよりも多かった…。
去年は異常気象で生産量も半減したので、この状況は考えてみれば良い傾向です。

予定通り刈り取り家に戻り日光萎凋。
しかし…萎凋を始めて間もなく、通り雨が…。

一瞬だったのでホッとしたのもつかの間、その1時間後ぐらいに一気に降り出し、茶葉が濡れてしまいました。
うちは大規模な工場のように特別な屋根のついた萎凋室がある訳ではないのでこのような時はかなりのダメージを受けます。

室内萎凋

機械刈りした時の通常の室内萎凋の風景

萎凋棚

今回は珍しく萎凋棚も併用

家族総出で急いで家の中へ生葉を運びましたがここでも問題発生。
量が多過ぎ、入りきらないというまさかの展開…。
機械刈りの時は床に広げての室内萎凋になりますが、一部は萎凋棚に乗せて対応、なんとかなりました。

しかし、気温も低く、雨にうたれ水がついてしまった葉の酸化にはかなりの時間を要します。
家に入れてからかれこれ6時間程たちますが、まだ室内での撹拌作業は一度もしていません。

このような日は本当に長い時間と根気が必要です。

ウーロン茶の不安定要素

烏龍茶の製茶行程は不安定要素が多いことが葉の状態からわかります

また、生葉を見ても、このような日の製茶の難しさが伺えます。
気付く方は少ないと思いますが、この一枚の写真で烏龍茶の製茶工程がどれほど不安定なものなのかがわかります。

しかし、逆に言えばこのような日は茶師の腕を試される時でもあります。
日頃から常に疑問に向き合い考え、解決し工夫をし自分の引き出しやパターンをどれだけ多く持てるのか。

不安定要素の多い烏龍茶作りにおいて、今日みたいな日にどれだけのものを作れるかで茶師の腕はわかります。
ですから、僕個人的には今日の出来が楽しみでなりません。

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