報告を忘れていた冬茶がありました。

僕が一時帰国していた間に作られた青心烏龍冬茶

つい先日、「青心烏龍の未来は」という記事で伝えた通りブランド化している凍頂烏龍茶や高山茶はこの青心烏龍で作る為、他の地域で作られたものは厳しい状況にあることは伝えました。

でも、凍頂地区や高山茶地区で作られたものが一番良い!ということはないんですね。

そもそも青心烏龍が何故高山茶として作られるのか考えたことはありますか?

理由はいくつかありますが、今日の記事に関することで言えば「気温の低い場所に適応できる品種」だからなんですね。

台湾の高山茶区はここ10~20年の間に急速に発達したいわゆる後発の茶区です。

元々海抜の低い場所で作っていたものがどんどん高地へ広がっていったわけです、ですから青心烏龍というのは低海抜でも高海抜でも製茶できる万能型の品種なわけですね。

さて、前置きが長くなりましたが青心烏龍の冬茶見ていきましょう♪

この冬茶は製茶してから自分達で飲む分だけ、少量を短時間の焙煎をゆっくりゆっくり何十時間もかけていれたものです。

青心烏龍の茶葉
機械摘みなので茶葉の形状は小粒ですが、しっかりと丸くなっていますね。

何度か書いたことはありますが、丸めても丸めなくても味自体は変わりません。

青心烏龍
一煎目を淹れている時の茶葉の様子。

丸かった茶葉がだんだんと開いていっている様子がわかりますね、色も非常に綺麗です。

青心烏龍の水色水色はちょっとカメラの関係で濃いめに写っていますが、実際に見るともう少し薄めで透明感のある黄色~金色の間のような感じです。

テイスティング結果ですがかなり満足のいく仕上がりです。

口に入れると真っ先に舌先に甘みを感じた後、重みのある太くてゆっくりとした香りが喉の奥へ奥へ広がっていくのがハッキリとわかります。

そして飲み込んだ後も体の中から喉元に香りが戻る。

焙煎は少し重めにかけていますが、多くの台湾茶の焙煎にあるような焦げたような匂いは一切なく透き通っています。

焙煎の意味、役割をちゃんと理解している茶師がかけるとこのように嫌な焙煎香がなく、尚且つ甘いお茶になるんです(悪い焙煎の例はこちら)。

青心烏龍のお手本のような烏龍茶ですね。

・畑の管理技術(土作り)
・製茶技術
・焙煎技術

烏龍茶を作るにはこの3つの技術が必要ですが、実はこの3つの技術全てにおいて高いレベルを保っている方は本当にごく僅かしかいません。

今回の青心烏龍は改めて自分が修行している農家のレベルの高さを思い知らされるものでした。。

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