日本への一時帰国ももうすぐ終わり、明日には台湾へ向かいます。

日本滞在の多くの時間をお嫁さんの実家で過ごさせてもらったのでお礼に日本茶を一杯。

これは静岡に行った際にお世話になっている方からわけて頂いたもの。

近藤早生の茶葉

近藤早生の茶葉、「これが蒸し製の日本茶ですよ」と訴えるような形状です

品種は印雑131の系統の近藤早生(こんどうわせ)。
袋を開封した途端にフヮッと濃厚な香りが漂う、僕も初めて賞味するもので期待が高まる。

面白かったのがお嫁さんの反応、封をきった茶をかいだとたん
「何この変わった香り、これお茶?」それに対して僕が
「えーっと…(笑)。これが本当によく出来た蒸し製の日本茶の香り(笑)」
僕のお嫁さん、お茶にはわりと無関心なのでたまにこのような凄い反応があります、淹れ手としてお茶を淹れる時にはこのような反応はとても面白いですね♪

氷出し

急須に氷を入れて水を注ぐ…

近藤早生、抽出中

抽出中、写真は三煎目のもの

以前、お嫁さんのお母さんに他のもので冷茶を淹れてあげたらえらく気にいっていたので今回は冷茶として淹れていく。
茶葉を急須に入れた後に大きめの氷を…水を入れて20分程待つ。

濃厚な日本茶

水にとろみがあるのが伝わるでしょうか?かなり濃厚です

その後、茶を淹れていく訳だが…
この写真からとろみのあるような感じが伝わるでしょうか?

かなり濃厚な香り、冷茶というものは湯でそそぐよりもやはり香気はたちにくいのだが…
このお茶は味から香りがたつような感じ…
ちょっと今までに体験したことのない別次元のものでした。

近藤早生の茶がら

茶がらがここまで綺麗なお茶というのもなかなかありません、生産者の情熱と愛を感じますね

その後、煎を重ね四煎ぐらいまで頂きました。
一煎目は濃厚な味、二~三煎と重ねていくことで独特の桜の香りのようなフラワリーなものが口に広がっていく。

淹れた後の茶がらも綺麗で、日本の蒸し製煎茶の良さを引き出そうとする生産家さんの努力の賜物でしょう。
台湾と日本、製茶工程や道具は別として、僕も同じ現場にいます。
このお茶を飲んでいると、その工程がなんとなく頭の中にイメージでき、茶に対してどのように向き合っているのかが伝わってきます。

近藤早生の水色

氷水で淹れても口の中で香りが広がります、素晴らしい出来だと思います

「茶」というものの本来の姿をみれた数少ない日本茶であり、自分の目指すところもこのようなお茶であるべきだと思わせてくれるものでした。

ごちそうさまでした。

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