春茶も後半の中盤。

製茶時期は睡眠時間が3時間程になるので刈り取った後は家で製茶の作業をしながら余分な体力を使うことはさけるのだが今日は特別。

新しい茶畑

今年から管理することになった茶畑

というのも…
小規模だが今年から管理する茶畑が一つ増えたからです。
今まで茶を作り続けていた方がリタイアし見る人がいなくなった畑…。

日本でも同じようなことがおきていると思いますが、台湾でも特に周りの都市化が進むような場所では深刻な問題です。

そしてこの見る事になった畑がクセモノでとにかくツル系の雑草が以上に多い。
機械で刈っていくので、先にとってしまわないと一緒に刈り取ってしまう為、製茶の合間をぬって畑に出ました。
正直、睡眠時間も少ない日々が連続して続く中で体的にもしんどいのだが、引き受けたからにはやるより他にありません。

茶畑の雑草

茶樹の畝間から大きな雑草というか既に木のようなものが…

ここの畑は以前にも何度か刈り取ったことがあるのでその状況は知っていたのだがとにかく凄い。
畑の管理が悪い!というより…
元々持ってる方がもう年なので、徹底的に管理できないのは仕方がない。。

トゲトゲ

上の写真の雑草…トゲトゲが…

抜いた雑草

こんなに大きい…

しかし…
このように茶樹よりも樹高の高い木のようなものまで生えてしまっている。。
僕がいる農家は郷(日本でいうところの群)に属しているが20~30年前までは郷の中に茶畑は4000~5000haあったそうだ。
それが今では40haしかない。
ベッドタウン化が進み、街ができ、農業以外の仕事を選べるようになった為他の仕事を選ぶ人が多くなった。
また都市化で地価があがった為、茶畑を売り払ったり、そこに工場を建て人に貸し出して家賃収入だけで何もせず生活する人も増えた。。
悲しいけど、これが現実なのかなと思う。。

この畑も引き受けなければそうなってしまったかもしれない。
持ち主の方が年をとって畑に出れなければ子供さんが継ぐものだが、きっと茶農家を選ばなかったのだろう。

このような畑は毎年どこかしらで出るのだが、うちに話が来た時にはなるべく引き受けなさい、と相方は大先生から言われているらしい。

引き受けた畑の状況は決して良いとはいえない。
見放す程の悪さでもないが、これを良い状態にまで回復させるまでにはきっと何年もかかるし、根気も必要だろう。

でも、持ち主の子供さんが引き継がなくても…もしかしたらお孫さんが大人になって引き継ぐかもしれない。可能性は限りなく少ないが…
でも、そうなってほしいと…管理する側からは思う。

この畑を持ち主に返す日が来るか来ないかはわからない…。
でもその時がいつ来てもいいように出来る限りの管理をしてあげるのが引き受けた側としての義務でもあり、未来を信じて自分の畑と同じように心を込めて管理するしかありません。

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